毛皮の残酷さはよく知られていても、ダウンについては滅多に取り上げられることはありません。冬になると必ず店舗に溢れかえるダウンジャケットや羽毛布団の「中身」はどうやって作られるのでしょうか?
ダウンは家畜化されたアヒル(ダック)やガチョウ(グース)などの水鳥から採られます。羽毛はその形状から「ダウン」と「フェザー」に分けられ、体温調節の役割をしている胸の辺りの柔らかな毛をダウン、羽根の部分はフェザーと呼ばれています。
ダウンは1羽の水鳥からわずか10〜15g程度しかとれないので、1着のダウンジャケットには30羽以上、1枚の羽毛布団を作るのには100〜150羽もの水鳥が使われていることになります。
主な生産国はハンガリーとポーランド、フランス、そして中国です。中でもヨーロッパでは、世界三大珍味として知られるフォアグラを採る目的で多くのグースが飼育されています(飼育期間は通常、ダックで1,5ヵ月、グースで4ヵ月とまだ成熟していない段階で屠殺され羽毛が採られる)処理加工は機械によって行われますが、喉を切り羽を取り除くために熱湯に浸されるその瞬間まで意識を保つものもいるといいます。
長期間育てられる場合は人の手により生きたまま羽毛を採取されることもあります。この手法は「ライブハンドピック」と呼ばれ、とりわけ繁殖目的で飼育される親鳥(マザーグース・ダック)から手摘みした羽毛は通常の食肉用のものと比べ品質が高級とされています。
ハンドピックは生後10週間あたりから開始され、屠殺場へ送られるまでの半年〜最長4年もの間、(再び羽毛が生えてくる)6〜8週間ごとに羽をむしられ続けます。羽毛の採取が鳥たちに大きな苦痛とストレスを引き起こす事は明らかです。ある一つの研究では、羽毛をむしられたグースの血糖値は通常の倍以上に跳ね上がりました。
※ダウンジャケットや羽毛布団のタグには「ダウン○%、フェザー○%」などそのまま表示されているのでわかりやすいです。
冬は「中綿(ポリエステル100%)」のコートで充分ですが、ダウンの暖かさが気に入っている方は下記の製品をチェックしてみてはどうでしょうか?
Primaloft(プリマロフト)〜ダウンに似た風合を持ち、保温性もダウンに匹敵する
シンサレート〜同じ厚みのダウンと比較して1.5〜2倍の保温機能がある
提供:PETA『The Torture Behind Down』
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