韓国の人気番組「TV動物農場」が中国の毛皮産業の実態を放映しました。以下は、その放送に関する報道記事と、実際の放映内容です。

STARNEWS MINITODAY(11.1.25)
ぺ・ソンヨン記者

30年ぶりの寒波で、どの年よりも毛皮の販売量が急増している。これと同じだけ動物たちは、どの年よりも冷たく残忍な冬を耐え忍んでいた。30日に放送されるSBS「TV動物農場」では、年間4000万匹の動物たちが毛皮のために死んでいく、残酷な現実を告発した。

製作陣は、まだ血の気が失せていない生皮が、あたり一面に広げられている中国最大の毛皮市場を訪れた。ウサギ毛皮の40%が韓国に輸出されている。この市場にとって韓国の商人たちは、文字どおりビッグな顧客だ。製作陣たちは、これらの毛皮が飼育農家から来ているという事実を把握した。飼育農家はひとえに毛皮目的で、劣悪な環境で動物を飼育する空間だ。

毛皮動物を集団的に飼育しているというある村では、農家ごとに100匹余から、多いところでは1000匹まで、動物達が狭い鉄檻に閉じ込められていた。 特にここで見たキツネとタヌキの飼育環境は衝撃的だった。極度のストレスで鉄檻の中をあちこち動き、終わりなく頭を回している動物達は、深刻な異常行動を見せていた。いつ掃除をしたのかも分からない劣悪な飼育場の中では、極めて質の悪い餌が散らばっていた。動物たちのための配慮はまったく存在していなかった。

衝撃的な実態はこれだけではなかった。毛皮を取るためにタヌキを連れて来た商人は、タヌキに過酷な暴力を与え始めた。道具でめったやたらに殴りつけ気絶させたあと、すぐに皮を剥がし取る作業を進行した。まだ、タヌキが死んでもいない、気絶した状態から行う作業だった。この者たちは“時間が経つと、皮が固まってしまい硬くなって作業するのが難しくなるだけでなく、商品価値が落ちる。”と、生きたまま皮を剥ぐ理由を明かした。

TV動物農場「あなたの着ている毛皮の気まずい真実」2011/1/30放送

“毛皮の真実を知っていますか?”“毛皮を着るために、どれだけたくさんの命が必要か知っていますか?”

《中国毛皮輸出業者》
毛皮貿易に13年の経歴があるという商人(椅子に座った男性)の話

「中国産毛皮の輸出先として韓国は、ロシア・トルコに続いて3番目くらいの規模」「最もよく売れるのが、ウサギとキツネです。今年が最高でした。ウサギの毛の場合は、主に韓国に輸出しています。他の国には少しの量だけ輸出されています」「あなたが知っているキツネ、タヌキ、ミンク、ウサギ、ヤギなどすべての動物の毛皮をここで仕入れることができます」

韓「毛皮自体はすべて輸入だよ。韓国の毛皮はないよ。韓国には獣をそんなふうに殺したり、大体、そんな獣がいないじゃない」

“多様な毛皮輸出国のなかで、もっとも近い中国を訪れた”

休むことなくトラックが出入りしていた。男性が連れて行った場所は、ウサギ屠殺場だった

中「全国のウサギをすべてここに集めて、屠ります。例えばここでウサギを選ぶと売買が始まります。一斤がいくらか計った後、殺し、お金をもらって肉をあげます」

“皆さん、ウサギの悲鳴を聴いたことがありますか?”

韓「タヌキやミンクはどうやって殺すの?」
中「ミンク?ミンクは棍棒で殴り殺すよ」
キツネのような動物は逃げ出すこともあるので、足首をすべて切断後に皮を剥ぐという話も聞いたことがあります。

“河北省は全世界の毛皮の40%が供給される場所“

中国の有名な毛皮市場の入り口にさしかかると既に、動物の皮の匂いや、生臭い匂いがする。

韓「匂いが物凄く生臭いですね」
中「皮や肉から出る匂いだよ」

《黄色いジャンパーの男が持っている生皮》
韓「いくらですか?」
中「340元(約5千円)」
韓「屠殺して間もないのですか?」
中「屠殺後、間もないよ」
韓 「重さが凄いのですが…重いよ」
中「中の油を抜けばいいよ。中にあるものを全部掻き出して。そうすれば、軽くなるよ」

生皮から脂を剥ぎ落とす仕事をしている人たち

中「私たちの技術は良いですよ。殺して剥がすところまで全部して差し上げますよ」「殺すことが何だって言うんだ」
“その自信感の中に、動物に対する憐憫を見つけることはできなかった”

彼らから聞いた集団農場があるという場所を探し出し、ある農場へ入って行った

中「全て子どもを産んだ子たちです。もとは100匹だったのが、400匹まで増えました」

次に訪れたのは1000匹余りを飼育しているという農場。ここのタヌキたちには異常行動が見られる

《バケツの中のもの》
韓「これが餌ですか?」
中「魚の肝です。内臓みたいのもありますよ」

タヌキを檻から引きずり出し、こん棒で頭を殴る。すぐに皮を剥ぎ取れば、作業するのが楽で、毛に艶が残るというのだが…

韓「気絶した状態で、すぐに剥ぎ取らなければならないのですか?」
中「一般的に時間が長く過ぎると、血が凝固する。そうなると(剥がすのが)良くない。体も硬く硬直するし」

ぶら下げて皮を剥ぐ。残忍なのは他の動物たちが見ている前で行うという事。
“気絶から目覚め、皮を剥ぎ取られる瞬間を目撃するタヌキ“

中「新鮮に見えるでしょ?生命力が強いよ」「機械ではダメで全て手でやらなければならない」

“このような過程を経て、市場にでてくる生皮たち。人間はこれを華麗な芸術によみがえらせる”“毛皮として犠牲にされる動物の数、一年に4千万匹(97年統計)全世界の毛皮を作るために、わが国の人口ほどの動物達が死んでいく”

トラックに積まれた大量の毛皮。顔が付いている犬も。ここでPETA提供の動画が流れる。そこには首輪をした犬猫も映っている。

《現地商人の男性が着ているコート》
韓「これ、何で作ったんですか?」
中「犬の皮。これも全部、犬の皮ですよ」
韓「これ一枚作るのに、犬の毛皮が何枚必要ですか?」
中「これ?たくさん必要だよ。7〜8枚くらい」
韓「買う人多いですか?」
中「多いよ。もちろんでしょう」

《中国動物保護協会会長》
中国の動物保護団体を訪れた。
「キツネです。皮にされる前に救出してきました」
「どんな服でもすべて暖かいです。あなたの服も暖かく、私の服も暖かい。なのに何故、動物の毛皮を着ようとするのか?ましてや、生きたまま剥がすことは残忍で野蛮的な犯罪行為と変わりがない」「あなたたちが着もせず、買いもしないなら、動物を殺す人たちも消え去ることでしょう。」

“一生を檻の中で生き、もう一度、檻から抜け出した瞬間、毛皮を残して命を終えるということ。それが毛皮動物の生だった。命の代価で得られる毛皮の服を着るということ、もう一度考える必要がありませんか?“

[米国 動物保護団体 IDA]
ウサギのコート1枚=30匹
ミンクのコート1枚=55匹
タヌキのコート1枚=27匹
チンチラのコート1枚=100匹

参考:動画ありhttp://blog.livedoor.jp/liablog/archives/1465017.html