二酸化炭素について

二酸化炭素とは炭素の酸化物で最も代表的なものの一つであり、大気中に約0.04%含まれる。無色・無臭で空気より重く(約 1.5 倍)水に溶けやすい。気体は炭酸ガス、固体はドライアイス、水溶液は炭酸、炭酸水と呼ばれる。主に炭素を含む物質(化石燃料など)の燃焼や、生物の代謝活動によって生じる。

空気中の二酸化炭素濃度が極めて高くなると、人間は危険な状態に置かれる。濃度が3〜4%を超えると頭痛・めまい・吐き気・耳鳴りなどを催し、10%を超えると数分で意識を失う。この状態が継続すると麻酔作用による呼吸中枢の抑制のため呼吸が停止し死に至る

※(社)日本獣医師会が発行している「動物の処分方法に関する指針の解説」では安楽死方法の一つに二酸化炭素が挙げられていますが、実際の現場では意識を失う前に数分間はもがき苦しむ等、とても安楽死とは言えません。ヨーロッパ諸国や欧米諸国の行政・民間シェルターでは炭酸ガス単独による殺処分は行わない傾向にあり、麻酔薬による安楽死が主流となっています。日本では犬猫を大多数まとめて処分出来るという利点から主に炭酸ガスが使われてきましたが、過去(100万匹以上)から現在を比べると 殺処分数は半分以下に減少しています。現在の状況からして麻酔薬の投与は出来ないという事はありません(実際、日本でも実施している保健所がいくつかあります)殺処分ゼロにはまだ遠い現状を考えると、犬猫の最期の苦痛を除く事は何よりも大切な配慮です。一刻も早く、多くの保健所は処分方法を切り替えていくべきでしょう。

【山口】下関市動物愛護管理センター
世界初!殺処分に人間用の麻酔を使用